執筆者 : 花田(はなだ)はるか
<いちご通信220号(2024年2月号)より抜粋>
みなさんはじめまして、花田はるかといいます。
私は、両側線条体壊死症(りょうそくせんじょうたいえししょう)という
症例の無い病気の車イスユーザーです。
両側線条体壊死症とは、
運動神経を司る大脳基底核の神経の一部分が壊死しているため
全身の筋肉が上手く機能しない進行性難病です。
同じ部分が壊死している人はいなく、症例はありません。
症例が無いため根本的な治療法は今のところ見つかっていない現状です。
私はヘルパー制度を利用しながら一人暮らしをして8年目になります。
日々生活していく中でバリアフリーではない所も多く、
まだまだ障害者には暮らしやすい世の中では無いなと感じています。
その中でも特に困る大きな問題の一つ、
「タクシー乗車拒否」。
今までに何度もタクシー乗車拒否を経験しており、つい最近も乗車拒否されました。
東京オリンピックの時に車イス対応型のタクシーが増えたにも関わらず、
運転手さんがスロープの出し方がわからない、
やった事ないから無理、と断られる事も多いです。
タクシーを乗車拒否されるケースは様々ですが、
スロープの出し方がわからないという事に関しては
定期的に実践練習をするだけで解決するのでは?と私は思います。
車イスユーザーを乗せるという事は手間がかかるし、
めんどくさいから一般客を乗せたいという運転手さんの気持ちもわかります。
でも車イス対応のタクシーに乗っているのであれば乗せて欲しい。
何時間も「車イスは無理」と断られ続け、予定に間に合わなかった事もあります。
タクシーが見つからないと、雨の日・雪の日などタクシーでなければ移動できない日が、車イスユーザーは多々あります。
介護タクシーを使えば?と言う人もいますが、
数日前から予約しないと使えない介護タクシー会社もあり、
気軽には使えない場合もあります。
病院や予定など、どうしてもその日のその時間に外出しなければいけない日もある中で、
タクシーに乗車拒否にされ移動手段が無くなってしまうと
家から出られなくて泣く泣くキャンセルするしかなくなります。
体調不良で今すぐ病院に行きたい時もタクシーに乗れないかもしれないなんて事はあってならないんです。
私は車イスのタクシー乗車拒否を無くしたい。
少しずつでも声をあげていくことでいつか世の中が変わると思いたい。
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