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仕事がしたい!でも、できる仕事が見つからなかった10年間

札幌いちご会 事務局

<いちご通信222号(2024年10月号)より抜粋>


執筆者:花田はるか(はなだ はるか)

 

 



障害者であっても働きたいと思っている人はたくさんいるのに、

働く事ができていないという場合が多くあるのが現状。


私は今ありがたい事に仕事2つしているが、

仕事が見つかり働けるようなるまでに10年ほどかかってしまった。

なぜそんな長い間仕事が見つからなかったのかを今回は書いていきたい。


今から10年ほど前に養護学校高等部(現:特別支援学校)を卒業後、

私は就労継続支援B型に通う事になった。

通勤してフルタイム勤務できる体力が無かった私は

就労継続支援B型に通うしか選択肢が無かった。


就労継続支援B型に通い始めたが、

時給200円ほどというあまりにも低い報酬額に愕然とした。


長時間車椅子に座って作業する体力がない私は、

週3回4時間ほど通っていたが昼食代と送迎代がお給料から引かれるため、

実際にもらえるお給料は1,000円ちょっと。


仕事内容も細かい軽作業がメインで、

病気の関係上細かい作業が苦手なので身体への負担が大きくなっていき、

お給料の低さにも絶望しいつの頃からか通うのをやめてしまった。


何か仕事がしたいと思い、探し始めたが

どの求人も通勤してフルタイム勤務しなければならないものばかりだった。


家に居てできる仕事は軽作業の内職ぐらいしか見つからず、

細かい作業が苦手な私には到底無理で、

こんなにも障害者できる仕事は無いのかとビックリしたのと同時に

私は仕事をするというのは叶える事はできないのか?と悲しくなった。


今はフルリモートワークの仕事もたくさんあるが当時はまだ無かった。

何かできる仕事は無いものかと必死に探して、

ウェブライティングの単発の案件をやるようになったのだが、

1件3000~4000文字書いて3000円程度の報酬だった。


自立した生活を送りたいと思っていた私は

ウェブライティングだけでは、生活できなかった。


固定の仕事が見つからず、お小遣い程度しか稼げない生活を数年送っていた時、

たまたまTwitter(現:X)で

「分身ロボットカフェ DAWNver.β」常設実験店のオープニングOriHimeパイロットの募集の情報を見かけた。

OriHimeってなに?OriHimeパイロットってなに?って思い、

調べると分身ロボットOriHimeというロボットを

様々な理由で外出困難な人が遠隔で操作して接客をする、

その接客をする人をOriHimeパイロットと言う。


OriHimeで接客をするカフェがオープンするというのを見て、

私にはこれしかない!やってみたいと思いすぐに応募した。

面接等を経て、

私はOriHimeパイロットになる事ができ念願だった仕事を始めることができた。


初めての仕事・初めての接客というので最初は緊張していたが、

少しずつ慣れてお仕事ができているという事が本当に嬉しかった。


2年ほどOriHimeパイロットとして働いた頃に、

もっと働いて自立した生活をしたいという願いをそろそろ叶えたいと思うようになった。


ちょうどその頃、分身ロボットカフェDAWNを運営をしているオリィ研究所で

障害者の人材紹介サービスが始まったので、何か仕事があればと思い相談をした。


フルリモートワークの時短勤務ができる、

SmartHRという会社のアクセシビリティテスターの仕事を紹介してもらい、

週4日で仕事が始まった。

アクセシビリティテスターとして、

アルバイト契約で働かせてもらえてるため時短勤務ができるのはありがたい。


アクセシビリティテスターは障害者や高齢者など、

どんな人でもSmartHRの機能が使えるように障害特性を活かして

テストをしたりする仕事なのでやりがいがあるのが嬉しい。


私はお仕事ができるようになるまで10年ほどかかったが、

障害者でも働きたい人が働けるような、

働きやすい世の中にもっともっとなる事を願う。

 

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